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Special2006年09月10日「くりやま雅史と語ろう」第1弾

「くりやま雅史と語ろう」第1弾
ゲスト:村山祥栄氏(京都市会議員)


1 京都市議会の選挙事情について

栗山:今日設立される予定の後援会は、何個目の設立なのですか?
村山議員:今回で4個目の後援会になります。
栗山:来年の統一地方選挙では、ここ京都市左京区は何人中何人当選の選挙になるのですか?
村山議員:左京区は定数変わらずの9を14〜15人の中で争うことになります。
栗山:来年の統一地方選挙は3年前の初めての選挙に比べて、今回のような後援会を設立できているので、さらに勝利する可能性は高まりますね。どうお感じですか?
村山議員:かなりしんどいと思います。やっぱり無所属だし、前回のような目新しさはないですしね。若いのも私だけじゃないですし。
栗山:その若い人たちはなぜ左京区で出ようと思ったのでしょうか?無所属の村山議員がいながら左京区に飛び込んできた理由は何だと思いますか。
村山議員:よく分かりませんが、前回の選挙では各区で多くの無所属が出ましたけど、自分しか通らなかった。そういう状況からか、「左京区が通りやすい」と判断したのかも知れませんね。
栗山:そういう状況であれば、各政党で必ず当選させてくると思いますが、左京区はどんな状況ですか?
村山議員:現職で自民党は2人、共産党は3人、民主党は2人、公明党は1人、無所属の私で合計9人なんです。
栗山:そこに割って入ることが可能だとすると、どの政党が一番危ういのでしょうか?
村山議員:一番無所属の自分が危ないのではないかと思いますね。
栗山:その危機感は強いですか?
村山議員:大変強いです。

2 政治活動と議会活動について

栗山:市会議員の仕事として苦労したこと、楽しかったこと、色々とあると思いますが、仕事の中には「議員を続けていく」という意味の違った苦労がつきものだと思います。村山議員の場合、どのくらい地元を意識した活動が普段の活動の中に入っているのですか?
村山議員:半分くらいですね。
栗山:そうすると半分の力で政治に力を傾けるということになるのですか?
村山議員:やっぱりそれは両輪でもあるので、地元から意見を吸い上げる地元活動は政治につながりますし、足で稼ぐ地元の意見は大変議会活動に役立ちます。そして一方で純粋に自分のやりたい議会活動をやることも重要だと考えています。
栗山:村山議員の純粋な政治活動の部分で言うと、どのような種類のものがありますか?
村山議員:僕はどっちかというと、ご存事のように人事改革、財務改革が基本になっているし、注力したいです。だから行革というテーマが多いですね。
栗山:行革をやるとしても、69人の市会議員の中で、無所属1人で行革をやることは困難だと思いますが、どの程度受け入れられているのでしょうか?市役所の中での動き方などはどんな感じなのですか?
村山議員:当初は無所属で大丈夫か?などと心配されましたが、今は逆に「何があかんのですか」というぐらいになりましたよ(笑)。今日も後援会設立パーティーでちょっとお話をしますが、無所属にしか出来ない仕事とか、今まで政党にいてはできなかったこと、考えられなかったことが無所属にはできるんです。
京都は今、人事を正さなければならない。ちゃんと仕事をやった職員が報われないといけないです。成果主義を導入する前に、それは原則論として必要です。しかし、京都はその原則さえもない。出社はしてくるけれど、1日中新聞を読んでいる人もいるし、来てもすぐ帰る人もいれば、病欠をフルに使うなど。なおかつ高給を必死になってもらいながら、役所に全然来ない人が平等に扱われている部署もあります。その辺は、京都市の場合、同和問題と密接に関わってきているから、そんな話はだれも口に出来ない。しがらみのある人がそんな事をいうと「何やっているんや」と問題になりますが、僕だと普通に言えちゃうし、その前に同和問題ってなんですかという風に私は思っています。その問題については、僕はどんどんやったらいいと思っているし、僕が取り上げたことを議会が一緒になって決議してくれている。また、無所属は発言できなかったのですが、今年から話せるようになりました。
栗山:それは議場でのことですか?
村山議員:議場での発言です。以前、無所属議員の発言は常任委員会のみで認められていました。
栗山:それは村山議員という存在が、議会、或いは市役所を動かしたのですね?
村山議員:今までそんなこと言う人がいなかったということもありますが、私が無所属でやっていることを周囲が一定の理解を示した、ということではないでしょうか。
栗山:それについては根回しも必要だったのでしょうか?
村山議員:なかったとは言いません(笑)。
栗山:1人でいることは逆に言うたら面倒だ、辛いから会派に入ってしまいたいという気持ちにはなりませんでしたか?
村山議員:全然ありませんでしたね。僕はもともと「地方政治は政党でやるべきではない」と考えていますからね。それを曲げてでも政党に入るというなら、議員をやるべきではないと思っていますから。

3 村山祥栄議員の若き時代

栗山:今日も多くの学生さん(村山祥栄事務所学生部)がいらっしゃるんですが、村山議員は学生時代どんな活動をされていたのですか?確か出身は東京の専修大学でしたよね?
村山議員:学校にいかずに、選挙、選挙、選挙でした。
栗山:松沢知事(神奈川県)の所でですか?
村山議員:松沢さんの所は1年くらいしか行ってなくて、残りの3年はいろんな議員についたりしていました。自由党が出来た時の立ち上げも、東京の本部で一緒に関わらせてもらったりしました。
栗山:そのころは何歳でしたか?
村山議員:20歳くらいだったと思います。自由党の学生部は、僕と僕の友達2〜3人で立ち上げたんです。
栗山:党の立ち上げという大変貴重な機会に関われたんですね。党の立ち上げの後はどういう活動をされていましたか?
村山議員:僕は色々な議員さんにずっとついていたんですが、議員さんは何か理想と現実のギャップにぶつかって、結局現実ありきの所で政治をやっていて、理想を追い続けられていないことに、すごく嫌気がさしていた。その頃出会ったのが20代で当選した若手議員、このような方々が当時全国で120人くらいいらっしゃいました。平成7年の統一地方選挙で当選した方々ですね。この人達は黙々と、一心不乱に自分の思いを貫いてやっておられて、この人達が10年先、日本を変えてくれるのではないかと思って、そのうちそっちの方にシフトして活動していましたね。
栗山:それらの活動ですが、誰に頼まれたりするのですか?
村山議員:誰とかはハッキリと覚えていませんが、「明日村山君、山口行ってきて」って、人間関係がどんどん広がると「俺の友達出るから頼むわ」みたいに言われるんです。「岩手いって来い」、「明日から住み込み」とか、そんなんばっかりでした。
栗山:そんなに選挙がおもしろかったのですか?
村山議員:おもしろかったと言うより、政治家になるには選挙しかないので…。郵政民営化の時はまさにそうでしたけれど、学生時代にも選挙に負けるからという理由で自分の信念を曲げていった政治家をたくさんみてきました。政治家やるにしても、やっぱり根っこにあるのは選挙なんだと感じたし、だからこそ選挙というものを大事にせなあかんと感じて、参加し続けました。
栗山:酷な質問ですが、村山議員は信念を曲げてでも選挙に勝つ方を選ぶか、負けてもいいから信念を貫くほうか、どちらのタイプと言えますか?
村山議員:なんとも言えないですね。負けても信念を通す政治家だと思っていますが、ただ極力そんなことは避けたいので、信念を通して勝てる政治家になることが一番大事なことだと思います。
栗山:それはある意味無所属のスタイルが、まさにそれを具現化しているように思うのですが?
村山議員:そんないいもんじゃない。でも選挙はしんどいが、そこで負けてしまわないように頑張りたいです。

栗山:クラブやサークルとかはしていましたか?
村山議員:何もしていないですね。
栗山:何も興味はなかったのですか?
村山議員:ありましたけど、政治の方が楽しかった。1ヶ月間、稚内から鹿児島まで、党の全国遊説を党の車でやったり、補欠選挙の時とかは学生部がまるまる遊説を担当するとかもしました。選挙は経費や人件費が当然発生するので、これで賄えと指示されて目の前で300万円預かったり。これが湯水のように消えてしまう。そんな管理をさせてもらったり、それはそれでおもしろかったですね。
栗山:まさに政治家になるための経験ですよね。僕なんか全然畑違いなところから政治家やっているんだけれどもね。
村山議員:僕は政治家になろうと思ったのが早かったんです。
栗山:何歳ですか?
村山議員:15歳の時です。当時、今の政治家は命をかけてないということに怒りを覚えて、それやったらこいつらより俺がやったほうがマシやろうと思ったことからスタートしていました。政治家になるためには何をどうしたらそこにたどり着けるかということだけを考えていたんです。逆に言えばそれ以外何も知らないんです。
栗山:中学生の14〜15歳ぐらいの時というと、大きな政局の変化がありましたか?
村山議員:当時は佐川急便事件があって、日本新党、新生党という2つの新たな党ができて、全国的に改革に沸いていた時代ですよね。
栗山:その時に、国会議員たちが自分の襟を正している姿を見ることができたんですね。そんな改革の波を感じたときに、その一員に加わりたいと思ったのですか?
村山議員:分からない。しかし、僕は歴史が好きで、過去の歴史を紐解くと、命がけで民を守り、国民のために体を張って仕事をしてきた政治家がいることを知ったんですが、今の政治家の中にはそんな人が全然いない。そんな時、僕が夢を見させてもらったのが小沢一郎さんやったんです。自民党の幹事長になられて、おそらく総理大臣になれるのを蹴って外に出て行った姿は、すごく感銘を受けました。

4 若者の政治参加について

栗山:若者の政治参加についてお聞きします。まさに村山議員は、若い時から政治に参加されていて、若者の中では非常にレアな人材だと、自分でも認識してらっしゃると思うのですが、政治に参加しているとは思えない人が割合として多い中で、今後若者には積極的に政治参加して欲しいと思いますか?
村山議員:そりゃ政治参加して欲しいですね。
栗山:どうしてですか?
村山議員:理由はありませんね。当然のことですから。
栗山:我々は若者に政治参加を促す運動をいろいろやってきましたが、若者の政治参加率、つまり若年層の投票率の低さの理由についてはどう思いますか?昔と比べて時代の変化とかをどう感じますか?
村山議員:1つは政治に参加することに若者が価値を見出していないのでしょう。社会が安定しているし、別に政治に参加しなくても明日の飯がないということはない。反面、当然ではありますが、発展途上国というのはすごい投票率が高いですよね。年齢を問わず、みんなが政治参加意識に燃えている。自分たちで変えるという意識をもっている。日本はそんな意識もないですし、誰がやっても一緒と思いこんでいる。それは仕方ないのかも知れません。
栗山:確かに、文化・商業の発達度合いが高い国ほど、政治への参加意識は下がっていく傾向が多いわけですけど、日本のように意識が下がっていくなかで、村山事務所では学生部というものがあったり、あるいは私も受入れている議員インターンシップというものがあったり、少しではあるが政治参加している若者が増えてきたのかなという実感はありますね。
村山議員:私もあります。
栗山:それはすごく嬉しいことですけど、まだやはり物足りないと思いますか?
村山議員:全然物足りない。ほんまに民主主義の看板を掲げるなら、民が主なのだから参加してしかるべきですし、何で政治に参加しないといけないのとかではなく、そういう制度を布いている以上、当たり前のことです。
栗山:政治の原点、つまり始まりとは、「人が安心して暮らしていく、生きていく」ことではないかと思います。つまり、安心して暮らせる環境・文化が成熟していない国では、まず政治をしなければ何も始まらないわけです。今の日本に、政治の原点を意識させる必要はあるのでしょうか。できるのでしょうかね。多くの人間の政治参加は必要なことと当然思うわけですが、日本国民を政治参加させるには、文化を後退させなければならないのではないか、と極端ですがたまに思うんです。後退させることによって、自分達の生活に不快な変化が現れてこないと政治に関心を持たないと思うのです。
村山議員:民主主義は長期化すると、衆愚政治に陥る。今は衆愚政治の真骨頂みたいな時期かも知れない。政治に対して参加する必要よりも不信感のほうが強く、参加して何になるのかと思っている国民が多い。不信感については、国民みんなが同時に改める必要があるし、後は政治家の姿勢の問題ですね。議員としての仕事をちゃんとやっている人には、周囲は「ちゃんとやってる」、「俺らの意見を代弁している」と認めてくれる。だから我々は見られていることを意識して、すごい小さいことからでも伝えていくしかないと思っています。

5 地元に対する思い、政治家の資質

栗山:地元に対する思いについてですが、私は東大阪出身で西宮市が出身地ではないのですが、自分を成長させてくれた大学が西宮市だったということで、東大阪市よりも非常に思い入れがあります。しかし、私は外から来た人間だという見られ方をしたので、最初は大変苦労しました。でも西宮市を愛する気持ちは人よりあると思うので、西宮市がやっぱり1番住みやすい街だと思ってもらえるように頑張っています。
村山議員はやはり、郷土に対する思い入れでいうと、育ってきたのはずっと京都ですよね。高校までおられた京都に対しては相当思い入れの強さがあると思いますが、今後の京都の理想の形についてはどのように思っておられますか?
村山議員:思いとしては誰よりも持っている。僕が何で政治をやっているのかというと、国を愛しているからであり、京都を愛しているからで、生まれた環境や故郷に対する郷土愛です。そういう意味では京都を何とかしたい、僕自身がやらなあかんと思っている。
私は頭が良いほうではないので、難しい話を言われても正直分からない。しかし、京都市役所の中には難しいことをいっぱい考えて、それが分かる人間がいっぱいいて、いろんなアイデア、能力をもっている人がたくさんいる。やっぱり地方上級を通り抜けてきた人たちですよね。だから、彼らがやりたい仕事をフルに出来る環境を整備してやることが、京都を再生させる1番の鍵やと思ってるんです。
伸びている会社というのは人の使い方が上手い。しかし、行政というのは非常に人の使い方が下手です。どうしたら彼らが伸び伸びと仕事ができて、いいものを作り上げ、クリエイティブな仕事ができるのか。そしてそれが評価されるようにするにはどうすれば良いか。そういった環境を作るのが政治の仕事じゃないかと思います。
その上で、今やらなあかんことは、郷土愛をちゃんと根付かせることであり、社会に出て、生まれ育った京都に錦を飾りたいという思いを、京都で育った人にもってもらうことが、京都の発展に繋がるという思いを持っています。
栗山:政治家としての役割、スタンスとは一体どうするべきなんでしょうか?確かに優秀な公務員がどの自治体にもいらっしゃる。
前提として村山議員は自分のことを謙遜しているんだろうが、むしろよく考えてみれば「政治家は頭が悪い」というのは実際そうかも知れないし、それは必要な資質かも知れないですね。公務員にはない、政治家として持っていなければならない資質。それは公務員ではなく政治家に必要だと思います。そしてそれが何なのか、私もよく考えます。
変な話ですが、政治家はある意味で頭が悪くてもかまわないと思うし、全てのことに対して分かっていなくてもいいと思う。1つのことしか分かっていないというのでもいいと思う。志や熱い思いさえあれば、いろんなタイプの政治家がいても構わないんですよね。 
戻りますが、政治家がもってなきゃいけない最低限の資質とは、村山議員はどういう風に考えていますか?
村山議員:よく分かりませんけど、僕が思っていることは、いろんなこと言われようが政治家はやっぱり命をかけて政治をやっていること、やはりそこが一番大事なのではないでしょうか。
栗山:まさにその通りですね。

6 政治スタンス

栗山:それでは次に、若くして議員となった我々の政治スタンスについてお話したいと思います。
村山議員:普段栗山さんがどんな活動をされているのかはすごく気になりますね。政治家によって仕事のスタイルが全然違いますからね。私と栗山さんではたぶんスタイルが全然違うだろうけど、栗山さんはどういう仕事を日々やられておられますか?
栗山:一つ言うならば、僕は西宮北口の商店街にやっとの思いで貢献することができて、そこから人脈や仕事の幅が広がっていて、現在はさまざまな取り組みができていますね。商業団体の皆さんと一緒にいろいろやっていることが非常に楽しいし、未来の西宮を作っているんだなあという実感がある。
振り返れば、政治家としての若い時というのは、市民の話があまり聞けていなくて、自分の志の方が強く、自分の思いだけが政策になるケースが多いと思うんですよね。いろんな人の意見を聞いて、政策を作っていくことが当たり前なのですが、実はそうはできていないこともある。今なんかは、地元の方といろいろ話す機会が多いのですが、その人達がしゃべっていることと、自分が思っていることをうまく混ぜた上で、その結果出来上がっていく政策が、やはり本物の政策ではないかなと感じています。そして政策が完成した後は、政治家として、議員としてどういう風に行政と連絡をとり、地域の方と連絡し、政策を実現化するかということを考え、そして行動できるかが、僕の仕事かなと思っています。政策を作るということについては、独りよがりでは無理だなと最近思うし、いろんな人の意見を聞くということが大事なんでしょうね。
村山議員:すばらしいですね。でもやはり、自分の想いを入れていくその比率が難しいんでしょうね?
栗山:そうですね。バランス感覚が大事ですね。
村山議員:私は政治家って何なんだろうと問われた時、自分の意見についてくる人間を引っ張っていくのが政治なのかなと思っていました。栗山さんのおっしゃるような民の暮らしぶり、意見を聞いて、それをまとめて政策に反映するのと、どちらが本当の政治なのか聞かれたらどちらだと思いますか?
栗山:どちらかというと、当然後者に近いけれど、ただ一辺倒にそうばかりしていると、「お前に考えはないのか」と言われてしまう可能性が高くなるだろうと思いますね。ただ昔のような政治家のイメージはだんだん変わりつつあると思っていて、政治家は別に偉くもなんともないと思っているし、むしろバランス感覚が優れた普通の人間でないと今後はやっていけないのではないかというのが私の持論です。他方、本来の意味での住民自治としては、昔ながらの強烈な政治思考をもってリードしていく政治家も必要だと思います。
村山議員:この前、田中秀征さんの本を読んでいて、田中さん曰く、「今の政治を悪くしているのは、民がああして欲しい、こうして欲しいということを叶えていくことだ」と書いていました。これを続けていくとポピュリズム政治の典型になってしまい、そうすると本来果たすべき政治判断ができなくなっていく懸念があると。今の政治家の大部分はそうなりつつあるらしいです。自分の意志を持っていないということは非常に大きな問題です。栗山さんは自分の意見を持っておられて、そしてそこに街の人の意見をミックスさせていく取り組みなので、そういう意味では、バランス感覚がとれた新しい活動をしているんだなと思います。
栗山:強烈な政治や思想から生まれる軋轢等々を見ていると、果たしてそれが今求められている政治か考えてしまいます。だけど一方で迷いもあって、自分も強烈であるべきなのかなと思うことがあります。これだけ政治に関心が持たれていない世の中では、強烈なキャラクターの政治家が必要なのかなと。
話しは変わりますが、市民は変革しろと言いますし、変わって欲しいと常に願うわけですが、どう変わって欲しいかという答えを有権者は実際には持っていないことが多いのです。そうなると、政治家が表向きにでも変革を訴えると同時に、市民の本当の心情、心理を理解し、上手く引っ張っていく必要が生まれてきます。政治家はそういった能力を持ち合わせて行動出来なければいけないのですね。

村山議員:最近自分を殺している感じはありますか?
栗山:自分がこうだと考えたことは基本的には譲らない。しかし、自分がすべて正しいと思うことはよくないんじゃないかと思う。人の意見を聞く姿勢を持ち、ああそうだと思うなら引くことも大事です。今日もおそらく村山議員の市政報告を聞いたら、なんか絶対ええことあると思っていますよ(笑)。

村山議員:栗山議員の得意分野は財政なんですかね?
栗山:それだけではないですよ。やっぱり最近は街づくりかなあと、特にそう思いますね。こないだの一般質問では「コンパクトシティー構想」というものを取り上げました。現在はいろんな機能集積がなされた街がいっぱいできているのに、人口が減っていっている。となれば発展の中に、秩序ある後退も必要だと思っています。だから、本来の街づくりで言う発展、発展とはこれからはいかない。これからの街づくりは、辛抱したり、発展を進めないことも選択の1つではないかと考えています。
村山議員:特に今は商店街の荒廃がひどいですね。お客様側である住民が商店街という存在に何を、どこまで求めているのかわかりませんが、だからといってそれを潰していいかというとやっぱり駄目だと思うし、その狭間で難しい課題だと思います。
栗山:街づくりの復興ができる可能性が、そこにあるかないかを見極めるのは政治としての責務だと思います。商店街を維持することが単なるこだわりではなく、有効な税金の投入であることが本来は求められる。しかし場合によっては、たとえ効果が薄いという可能性があっても、市民の声を優先するときがある。それをやって良いかどうかを見極める力を、政治家がもっていないといけないですね。
村山議員:栗山さんの地元の西宮北口は比較的レベルの高い商店街やし、是非今後も頑張っていただきたいですね。
栗山:ありがとうございます。精一杯頑張りたいと思います。今日は長い時間お付き合い下さいまして本当にありがとうございました。
村山議員:こちらこそ、ありがとうございました。

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